「今月の予算は3万円だけど、このままだとオーバーしそう。あと何回飲み会を我慢すればいいんだろう?」 「夏までに3キロ痩せたい!そのためには、1日のカロリーをどれくらいに抑えればいい?」
目標(ゴール)が決まっているけれど、そのためには「何をどれくらい調整すればいいか分からない」ということ、日常生活でよくありますよね。
わざわざ電卓を叩いて「ええっと、あと2回減らしたらどうなる?……あ、これだと減らしすぎか」なんて、数字を何度も打ち直していませんか?

仕事でエクセル使ってても「このセルの数字を試しに変えてみて・・・もう少し増やして・・・」ってやってる時間が地味にあるんですよね・・・。
そんなときこそ、Excel(エクセル)の「ゴールシーク」という機能の出番です! ビジネスで使われることが多い機能ですが、実は家計簿やダイエット、旅行の計画など、普段の生活でこそ真価を発揮します。
今回は、初心者でも今すぐマネできる日常の活用例を3つ、図解付きで分かりやすく解説します!
エクセルの「ゴールシーク」とは?普段使いで大活躍する理由
ゴールシークは「逆算」が得意な便利機能
通常、エクセルは「15,000円 + 4,000円 = 19,000円」のように、数字を足したり掛けたりして「結果」を出すのが得意です。
しかしゴールシークは、その真逆。 「結果(ゴール)を15,000円にしたいから、ここに入る数字を逆算して!」とエクセルにお願いできる機能です。この「シーク(Seek)」には「探す」という意味があります。
電卓をパチパチ叩いて微調整する時間がゼロになる!
「目標に合わせるために、適当に数字を入れ替えて試す」という作業を、エクセルがあなたの代わりに一瞬(1秒未満~数秒)で計算してくれます。これを使うだけで、予算オーバーを防いだり、無理のない計画を立てたりするのが驚くほどラクになりますよ。
【日常の活用例①】予算3万円に収める「飲み会カット数」の逆算
最初の例は、毎月の「お小遣いや趣味の予算管理」です。 「今月は趣味の買い物をたくさんしちゃったから、予算内に収めるために飲み会の回数を減らしたい」というシチュエーションで使ってみましょう。
ステップ1:ベースとなる家計簿の表を作る(数式を入力)
まずは、ゴールシークを使う前に、通常通り「足し算」や「掛け算」が入った表を準備します。
例えば、以下のような表を作ってみてください。

- 趣味の買い物: 20,000円
- 飲み会1回あたりの費用: 4,000円
- 今月の飲み会予定回数: 5回
- 合計金額(数式):
=趣味の買い物+(飲み会費用*予定回数)= 現状は40,000円
予算は3万円なのに、現状は4万円になってしまい、1万円オーバーしている状態です。ここからゴールシークを使います。
ステップ2:ゴールシークを設定する(3つの空欄の埋め方)

エクセルの上のメニューから、「データ」タブ >「What-If 分析」>「ゴールシーク」をクリックします。 すると、小さなウインドウが出てきて、3つの空欄を入力するよう求められます。ここを以下のように設定してください。

- 数式入力セル: 「合計金額」が入っているセル(図ではB4)を選びます。
- 目標値: 予算である「
30000」を手入力します。 - 変化させるセル: 調整したい「飲み会の予定回数」のセル(図ではB3)を選びます。
💡 迷わないためのポイント 「合計金額を(数式入力セル)、30,000円にするために(目標値)、飲み会の回数を何回にすればいい?(変化させるセル)」と、声に出しながら選ぶと間違えません!
ステップ3:一瞬で「あと〇回」が判明!
設定できたら「OK」をクリックします。 すると、エクセルの画面がピコピコと動き、一瞬で「合計金額」が30,000円に書き換わります。
そして、飲み会の回数を見てみると……「5回」だった数字が「2.5回」に変わっています!
「さすがに2.5回は無理だから、飲み会を2回に減らして、残りの2,000円は別のところで節約しよう」といった、具体的で現実的な計画がこれで立てられるようになります。
【日常の活用例②】あと3ヶ月で3キロ痩せる「1日の摂取カロリー」の逆算
続いては、健康やダイエットへの応用です。 「夏までに3キロ痩せたい!」「結婚式までに引き締めたい!」と思ったとき、無理な絶食をするのは禁物。ゴールシークを使えば、科学的根拠に基づいた「1日に食べていい正確なカロリー」を逆算できます。
ステップ1:体重シミュレーションの表を作る
一般的に、「脂肪を1kg減らすには約7,200kcalの消費が必要」と言われています。つまり、3キロ痩せるには合計で21,600kcalを減らす必要があります。
まずは、以下のようなベースの表を作ります。

- 目標期間: 90日間(3ヶ月)
- 1日の消費カロリー(基礎代謝+活動量): 2,000 kcal(※自分の目安を入力)
- 1日の摂取カロリー: 2,000 kcal(※最初は消費と同じにしておきます)
- 3ヶ月後の体重増減(数式):
=((摂取カロリー-消費カロリー)*期間)/7200= 現状は0 kg
今のままだと、3ヶ月後も体重はプラスマイナスゼロのままです。
ステップ2:ゴールシークで「目標体重」から逆算
ここでゴールシークを開き、以下のように入力します。

- 数式入力セル: 「3ヶ月後の体重増減」のセル(図ではB4)を選びます。
- 目標値: 3キロ減らしたいので「
-3」を手入力します(※マイナスを忘れないように!)。 - 変化させるセル: 「1日の摂取カロリー」のセル(図ではB3)を選びます。
「OK」を押すと、一瞬で計算が走り、1日の摂取カロリーが「1,760 kcal」に変わります。 これで、「1日あたり240kcal分(おにぎり1個分くらい)のご飯を減らすか、運動を増やせばいいんだ!」という具体的な作戦が見えてきます。
【日常の活用例③】15万円の旅行に間に合わせる「毎月の積立額」の逆算
最後は、ワクワクする旅行や買い物のための「貯金・ライフプラン」の例です。 「来年の夏休みに家族で沖縄旅行に行きたい!予算は15万円。今から毎月いくら貯金すれば間に合う?」を逆算してみましょう。

- 目標までの期間: 10ヶ月
- 現在の貯金額: 30,000円
- 毎月の積立額: 0円(※まずは0で入力)
- 旅行の軍資金(数式):
=現在の貯金額+(毎月の積立額*期間)= 現状は30,000円
当然、今のままでは15万円に届きません。ゴールシークの出番です。

- 数式入力セル: 「旅行の軍資金」のセル(図ではB4)を選びます。
- 目標値: 必要な予算「
150000」を入力します。 - 変化させるセル: 「毎月の積立額」のセル(図ではB3)を選びます。
「OK」をクリックすると、毎月の積立額が「12,000円」に変わります。 「毎月1万2千円なら、先ほどの飲み会を2回減らす作戦と組み合わせれば無理なく貯められそう!」といったように、生活設計がどんどん具体的になりますよね。
ゴールシークを使うときの2つの注意点
とても便利なゴールシークですが、使うときに「あれ、エラーが出る?」「動かない!」とパニックにならないための注意点が2つあります。
①「数式」が入っているセルにしか使えない
ゴールシークの1番目に入力する「数式入力セル」には、必ず =A1+B1 のような計算式(関数)が入っている必要があります。 ただの数字(手入力した値)を指定すると、エクセルから「数式が含まれていません」と怒られてしまうので注意してください。
② 変化させられる数字(セル)は1つだけ
ゴールシークが同時に逆算できるのは、「どこか1つのセルだけ」です。
例えば、「飲み会の回数」と「趣味の買い物代」の両方を同時にうまく調整して予算内に収める、といった器用なことはできません。
もし「複数の数字を同時にいい感じに調整してほしい!」という場合は、エクセルの上位互換機能である「ソルバー」というアドロップイン機能を使う必要があります。
まとめ:ゴールシークで「理想の未来」を逆算しよう!
エクセルの「ゴールシーク」について、日常生活での活用法を解説しました。
- 予算に収まるように行動を逆算する(家計簿)
- 目標達成に必要な毎日のノルマを逆算する(ダイエット)
- 期限までに必要な準備を逆算する(貯金・旅行計画)
ビジネスのデータ分析に使われる機能ですが、こうして見ると「自分の理想のスケジュールや計画を立てるための最強の味方」であることが分かります。
これまで「ええっと、数字をこれくらいに変えたらどうなるかな……」と手作業で打ち替えていた時間は、今日で終わりにしましょう。 ぜひ、あなたの家計簿や計画表でもゴールシークを使って、スマートに「理想の未来」を逆算してみてくださいね!
簡単には計算できない物も、ゴールシークを使うと答えを出せたります。下の記事では$x^x=2$などの複雑な計算にもトライしてみてるので、興味あればぜひご覧ください。


